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題詠マラソン2003


「1年間、100個のお題で100首製作」。

という至極シンプルながらも険しき道のり。それが題詠マラソンだ!!

総勢162名参加!というこの一大イベントに、夏己はづきも参加させて頂いております。

現在の出詠状況、お題一覧、ルールなどは題詠マラソン2003をご参照ください。


夏己はづき出詠作品は、随時こちらにアップしていこうと思いますので要チェック。

期限は2003年11月末。果たして完走できるかな?まあ走ってみなきゃわからないってことで。

それじゃ走りますー。BANG!(号砲)



001:月(2/1)


飛び立てるつもりで走る水面に映る満月蹴散らしながら


002:輪(2/1)


大昔夜店で買った指輪にはそのときだけの魔法があった


03:さよなら(2/1)


曇ってた窓に「さよなら」書いてみてごしごし消して外へ(さよなら)


004:木曜(2/1)


木曜日生まれの奴は残酷でマザー・グースの歌に似ていた


005:音(2/2)


屋上で聴いていたのは夕暮れが夜に変わった瞬間の音


006:脱ぐ(2/2)


皮膚を脱ぐようなかんじでコンタクトレンズをはずし終わろう今日も


007:ふと(2/2)


干したてのふとんに来世なろうねと約束をして眠りにおちる


008:足りる(8/6)


なにもかも満ち足りていて永久にそれが続くのなら罰だろう


009:休み(8/6)


ただ一度取った休みでただ一人水平線の虹をみるひと


010:浮く(8/6)


ひまわりとひまわりの色そっくりのゴムのあひるが浮かぶ浴槽


011:イオン(8/6)


キャンディーが雨のかわりに降ってきて(これはマイナス?プラスのイオン?)


012:突破(8/6)


きんめっき剥げたラッパを吹き鳴らすあいつが突破してゆくあした


013:愛 (8/6)


”A”キーをずっと小指で撫でている 「愛」の言い換えかたを探して


014:段ボ−ル (8/6)


段ボール製のパンドラ・ボックスが何百万とあるこの地球


015:葉 (11/4)


降り積もる落ち葉の下で目を閉じて化石になってしまえればいい 


016:紅 (11/4)


カキ氷食べては紅い口をして吸血鬼には程遠い夏 


017:雲 (11/4)


にんげんは雲の上には立てないという科学なら別にいらない 


018:泣く (11/4)


この海がしょっぱい限り生物が泣き止むことはないのでしょうね 


019:蒟蒻 (11/4)


蒟蒻の黒いつぶつぶくらいかな わたしにおけるあなたの比重 


020:害 (11/4)


どちらかといえば微妙に有害なモノ、ヒト、コトが降り積もる部屋 





021:窓 (11/4)


この夜を抜け出すために出窓から両手を出してみる午前二時


022:素 (11/4)


カルシウム不足で等々いらいらは微量元素のせいにしたまま


023:詩 (11/4)


「詩人にはなれない」という人ならば少しは信用してやっていい


024:きらきら (11/4)


アラザンを頬張りながらきらきらと現実の差を考えている


025:匿う (11/4)


匿ったものはたくさんあるけれど脱出させたものはまだない


026:妻 (11/8)


”妻”という字と生姜の”姜”くらいには微妙に違うふたごがふたり 


027:忘れる (11/8)


(あの人を忘れるためにした事のせいで結局) 忘れられない 


028:三回 (11/8)


「一生のお願いだから」は君ならば三回までは許してやろう 


029:森 (11/8)


「木は森に隠せ」の如く今日もまた僕は都会に隠すよ僕を 


030:表 (11/8)


表面を剥がせばそこが新しい表面になるだけなのだろう 


031:猫 (11/9)


「犬と猫どっち派ですか?」「そうですね、強いて言うならトカゲ派ですね」 


032:星 (11/9)


清水の舞台がわりに軌道上静止衛星から飛びましょう 


033:中ぐらい (11/9)


中ぐらいなんて言うなら最上と最下基準をまず教えてよ 


034:誘惑 (11/9)


5回裏! ただいま点数2対3! 誘惑側が優勢ですね 


035:駅 (11/9)


物事の終着駅がそこならば線路を足してまだ走るのだ 


036:遺伝 (11/10)


遺伝子の二重らせんの片端を君の小指に絡ませてきた 


037:とんかつ (11/10)


とんかつの匂いがしてる夕暮れに帰ってしまいたかったどこか 


038:明日 (11/10)


暗日と書いて明日と読むことを今日は採用そんな日でした 


039:贅肉 (11/10)


贅沢なスポーツジムでできあがる筋肉こそを贅肉と呼べ 


040:走る (11/10)


スキップは「歩く」と「走る」どちら寄りなのか決めない方針でゆく 





041:場 (11/11)


この地球すべて会場なのですよ その日あなたに聴かせるために


042:クセ (11/11)


アクセルを全開にして言い過ぎた言葉その他を追い越してゆく 


043:鍋 (11/11)


「『えび』さんのあなたは常にNo.2」鍋占いのご託宣なり 


044:殺す (11/11)


殺したい人はいますよわたしです昨日のわたし限定ですが 


045:がらんどう (11/11)


「がらんどう」だから楽器は響くのだ「からっぽ」なんかじゃ絶対駄目だ 


046:南(11/13)


「霊長類南へ」ラスト1ページだけが廃墟で見つかりました 


047:沿う (11/13)


巻尺を君のからだに沿わせてて何も測りはしない休日 


048:死 (11/13)


老衰で昼寝しながら死ぬつもりつまりそれまで生きるつもりだ 


049:嫌い (11/13)


嫌いって言葉を発明した人が嫌いであったものを知りたい 


050:南瓜 (11/13)


くり抜いた南瓜の中身の行方など気にせずみんな祝うハロウィン 


051:敵 (11/15)


敵だから殺すのだろう なぜ敵か理由はとうに忘れていても 


052:冷蔵庫 (11/15)


出しちゃだめ 冷蔵庫から出しちゃだめ 昔の恋を解凍しちゃだめ 


053:サナトリウム (11/15)


この星は病んでいるから公転をはずれてサナトリウムを探せ 


054:麦茶 (11/15)


君がやるお医者ごっこの毒薬はお砂糖入りの麦茶でしたね 


055:置く (11/15)


ぬけがらを置いてゆきます あなたならそれで十分だと思うので 


056:野 (11/24)


何色も違う緑を混ぜたってあの日の野原は描けない 絶対 


057:蛇 (11/24)


象を飲む大蛇の如く感情を飲みこむ飲ミこム飲ミコム飲 (ぱぁん) 


058:たぶん (11/24)


適当に置かれたようなビル群の隙間でたぶん恋をしていた 


059:夢 (11/24)


夢/リアル/夢/リアル/夢 どちらにも落ち着けなくて漂う からだ 


060:奪う (11/24)


奪われたことにはそっと目をつぶる やさしさイコール強さじゃないが 





061:祈る (11/27)


お祈りが通じた時だけ神様がいそうな気がして ごめん神様 


↓上の「お祈り」が「動詞の題では名詞化禁止」ルールに、ひっかかり再投稿(すみません)

061:祈る(再投稿) (11/29)


まっすぐに祈る願いが突き抜けて宇宙の果てをちくちくつつく 


062:渡世 (11/27)


「世渡り」と「渡世」は一見似てるけど一生喧嘩をしそうなタイプ 


063:海女 (11/27)


深く深く海女より潜水艦よりも深く潜ってゆくのだ 君に 


064:ド−ナツ (11/27)


丸を描く 外にもひとつ丸を描く ドーナツに似た心を描く 


065:光 (11/27)


光速の列車が空を通過する あれの名前をたぶん知ってる 


066:僕 (11/27)


"I am..."と言う時「俺」か「僕」なのかいちいち考えちゃうので無口 


067:化粧 (11/27)


化かしてるきつねはこんな気分かな 人間っぽくお化粧をする 


068:似る (11/27)


誰々に似ているとしか例えられないんだけれど私は私 


069:コイン (11/27)


置きざりにされたコインが夢をみる公衆電話の返却口で 


070:玄関 (11/27)


玄関がどこにあるのか忘れてて窓から空へ飛んでった君 


071:待つ (11/28)


百年後ハチ公前で僕だったような誰かが待っております 


072:席 (11/28)


席替えをしてもおんなじ席ばかり当たったようにあなたに戻る 


073:資 (11/28)


死ぬための資格検定今日からと22世紀朝のニュースで 


074:キャラメル (11/28)


不良ってやつになるには遅すぎてキャラメルをただ噛みちぎってる 


075:痒い (11/28)


青空の痒みを目がけ銀色の核ミサイルが放たれるとき 


076:てかてか (11/28)


てかてかと点滅しつつゆるやかに終わりを告げる着信画面 


077:落書き (11/28)


落書きとアートの違いは不明だがあなたの描く絵は好きだってこと 


078:殺 (11/28)


殺人の未遂の未遂の未遂罪くらいであればとうに犯した 


079:眼薬 (11/28)


眼薬がしみて痛くて泣いちゃってぜんぶ流れて眼薬 (はじめへ) 


080:織る (11/28)


「3秒は飛べてたんだよ、風呂敷を羽織ってパーマンごっこした頃」 





081:ノック (11/28)


芯切れのシャーペンだとはわかっててノックしてみる程度の希望 


082:ほろぶ (11/28)


ゆっくりとかたむきながらあのひとのあたまのなかがほろんでいった 


083:予言 (11/28)


はずれてく予言の数だけ平行な世界ができて(あ、滅びてる) 


084:円 (11/29)


自転する地球に合わせステップを 円周率の調べに乗って 


085:銀杏 (11/29)


まだ残る催涙弾と銀杏の匂いが父の大学時代 


086:とらんぽりん (11/29)


とびはねて君を探しにゆけるよう とらんぽりんになれなれ地上 


087:朝 (11/29)


朝焼けか街が燃えてるだけなのか錯覚しそうになる 手を握ってる 


088:象 (11/29)


あやふやな超常現象だったってことにお互いしておきましょう 


089:開く (11/29)


開かれた世界のドアは開きすぎ風にあおられぶっ壊れてた 


090:ぶつかる (11/29)


ひとつくらい夢ならあるよ 食パンをくわえた少女とぶつかるとかさ 


091:煙 (11/29)


叙情など減ってゆくもの火葬場も煙が出ないのがステータス 


092:人形 (11/29)


人形に名前をつけてかわいがるのは幼子と寂しい大人 


093:恋 (11/29)


永久に恋を続けるプログラムご利用ですか? (死ニマスケレド) 


094:時 (11/29)


「今何時?」しか聞けなくてでもそれは早く帰りたいんじゃなくて 


095:満ちる (11/29)


いまここでひとりで満ちてしまっててあなたの入る隙間などない 


096:石鹸 (11/29)


中身より見た目が大事 石鹸の泡で覆えば皆平等で 


097:支 (11/29)


支えあいながらマイナス方向を目がけて落ちてゆくわたしたち 


098:傷 (11/29)


あの時のことを「心の傷」なんてまとめてわかったふりをしている 


099:かさかさ (11/29)


かさかさとも音を立てずに歩み寄りこっそり君を(するわけがない) 


100:短歌 (11/29)


はじめての短歌を海に捨てるならそのことをまた短歌にするよ 






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